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下北沢に映画館が出来て半年くらいたった。

いつか行きたいと思っていて、ようやくその願いが叶った!

アネット、レオス・カラックスの作品。

学生の頃はフランス映画が好きだった。
シネセゾンが学校の近くに有ったので、よく見に行きカラックスの「ポンヌフの恋人」もかつて見たことがある。

今回の映画は マリオン・コティヤールが出演するのと、
パンフの表紙、ミュージカル映画、下北沢K2での上映と重なり
この作品に出合うことができた。

閃きの通りに行動すると実に面白い。

昨夜、ふと、もう一度「声楽」的な声の出し方をして歌いたいと思っていたら
今回の映画はマリオン・コティヤールがソプラノ歌手の役で
実に素晴らしい歌声を披露していた。

高音まで澄んでいて歌声を聴くだけでも満足できる映画と思う。

主演のアダム・ドライバーはプロデューサーとしても参加しているというが、
コメディアンから嫉妬にさいなまれ殺人を犯し、死刑を前に精神が淘汰されるまでの
容姿から内面までの変貌をとてもリアルに演じていて見ごたえがあった。

人形を使う演出や童話のような幻想的な一面も覗かせるストーリーは、
観る人にとっては捉えどころがないと思うかもしれないが、
私は、私たちの「いまの出来事」「目の前の世界」を客観的に見ているようにも感じられ
深く味わうことができた。

また、この映画には幾つもの「死」が描かれていた。
映画を見ながら限られたこの生命の時間を「よかった」と肯定的に捉えるのには
最終的には身近な人の「愛」の経験であるとの感想を持った。

誰に評価されても、生活が豊かであっても満足は尽きない、しかし、
たった一人でもいいから「愛された」「愛することができた」と
心が満ちていることやその経験は
最期の時を安らかにさせるものであろう。

エンドロールで母のことが浮かんで目頭が熱くなった。
沢山のことを無償の愛で与えてくれた一人、
今、誰よりも何よりも大切にしたい人である。